市販の薬で節税?スイッチOTC医薬品とセルフメディケーション税制の制度・仕組み・対象商品などをまとめてみた【確定申告】

最近巷で話題の「スイッチOTC薬品」。

僕が勤めている税理士事務所でも一時話題になり、ちょっとした勉強会が開かれました。

おそらくスイッチOTC薬品という言葉は聞いたことがあっても、それがどんな内容でどんな仕組みか、ご存知ないのではないですか?

今回は以下の2つについてまとめてみました。

  • ”スイッチOTC薬品”の制度、仕組み、対象商品など
  • ”セルフメディケーション税制”の制度、仕組み、医療費控除との関係など

それぞれ、わかりやすく丁寧に説明させていただきます。

医療費控除よりもハードルが低いこの制度、知っていると思わぬところでお得に節税できるかもしれませんよ!

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スイッチOTC薬品とは

要指導医薬品及び一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品

引用:厚生労働省HP セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)について

わかりやすく言うと、医師の診断が必要だった医薬品を、ドラッグストアでも購入できるようになったもの。つまり「医療用から一般にスイッチ」した医薬品です。

OTCとは”ver he ounter”の略。直訳で”カウンターを超える”ですか? つまり、カウンター越しに店舗で購入できる医薬品のことです。

二つ合わせると

スイッチOTC薬品=医療用から一般にスイッチした店舗で購入できる医薬品

ということになります。

対象商品は1500種類以上と多い

対象商品は1500種類以上とかなりのものが対象になっています。

例えば、花粉症薬の「アレジオン」、胃薬の「ガスター10」など、僕たちが普段お世話になっている薬も非常に多い。知らず知らずのうちに使っていると思いますよ。

詳しくは厚生労働省のHPをご確認ください。

では、決め方やわかりやすい確認方法など見ていきましょう。

対象の成分が決められている

医薬品の中でも対象の成分を含んだものに限られています。

「アシクロビル」~「ロラタジン」までの成分を含んだものです。まあぶっちゃけこんなことを覚える必要はないです。

次の確認方法だけしっかりと覚えてください。

対象商品の確認方法は?

対象商品には、パッケージに以下のマークを表示することが推奨されています。

共通認識マーク

↑共通識別マークといいます。

ただ、表示は法定義務ではないため見分けがつかないことがありますね。

そんな時は店員さんに聞くか、購入後のレシートをご確認ください。

2017年1月1日以降のレシートから、対象商品の名前の横に「★」印が付けられています。今年に入ってから購入したレシートを一度ご確認ください。

そのまま確定申告の際に用いることができますので必ず保管しておいてください。

ポイント

・種類が多いので知らないうちに買ってるかも

・対象商品はパッケージを確認&店員さんに確認&レシートを確認

・確定申告まで必ず保管

セルフメディケーション税制とは?

セルフメディケーション税制とは

健康の維持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行う個人が、平成29年1月1日以降に、スイッチOTC医薬品(要指導医薬品及び一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品)を購入した際に、その購入費用について所得控除を受けることができるもの

引用:厚生労働省HP セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)について

ですね。

つまり、2017年1月1日以降、個人ができる健康維持や疾患予防をするために対象の医薬品を購入した費用のうち、いくらかを所得金額から差し引いて税金の計算ができますよ

ということです。

セルフメディケーション税制の対象者は?

住民税、所得税を支払うべき人

もちろん差し引くための税金がなければこの制度を使う意味がありません。

役員報酬・給与などの所得があるひと、個人事業主で最終的に所得がある人、など税金を納める必要がある人が対象です。

なので専業主婦のかたはこのセルフメディケーション税制の対象からは外れますね。

でも、後述しますが、生計一(同じ財布)の場合は全部をまとめて所得のある人で使えますのでご安心ください。

健康維持のために一定の取組をしている人

「健康の維持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行う個人」とありますが、「一定の」とは、以下の取組のことを言います。

  • 特定健康診断
  • 予防接種
  • 定期健康診断
  • 健康診断
  • ガン検診

以上です。

サラリーマンの方なら毎年健康診断を受けているので大丈夫そうですね。

こんな人が対象

・税金を納めるだけの所得がある方

・健康診断などをちゃんと受けている方

いくら購入すればセルフメディケーション税制を受けれる?

1月1日~12月31日の間にスイッチOTC薬品を12,000円以上購入

対象医薬品を1,2000円以上購入された方が対象です。※最大10万円まで。

毎月1,000円以上なんらかの医薬品を購入している方は対象になりそうですね。

注意点があります。

  • 購入金額がまるまる戻ってくるわけじゃないこと
  • 12,000円を超えた部分が課税所得から引かれること

です。

これは、セルフメディケーション税制は「税額控除」ではなく「所得控除」だからです。

簡単に説明しますと、算出された所得税から引くのが「税額控除」、所得金額から引いて所得税を計算するのが「所得控除」です。

生計一(同じ財布で生活)の親族分もOK

先ほども言いましたが、サラリーマンの旦那さんと専業主婦のご家庭なら、どちらが買った医薬品でも大丈夫です。

あとは、同居しているおじいちゃん・おばあちゃんや、お子さんが買ったものなど、同じ財布で生活しているなら合算してかまいません。

ポイント

・年間12,000円以上購入した方

・同じ財布で生活している方たちのを合算してもいい

・全額帰ってくるわけじゃない

どうやって申請すればいい?

年末調整は不可、確定申告をしましょう

セルフメディケーション税制は年末調整不可となっています。受けたい場合は必ず確定申告をしてください。

「確定申告ってなんだか難しそう」っ思われがちです。

しかし、最近はインターネットで簡単にできるようになったので、そんなに構えなくても大丈夫ですよ。

確定申告の時期

2月16日~3月15日の間に申告します。

確定申告の仕方

いくつか方法があります。

税務署や税理士会主催の確定申告相談会に足を運ぶ。税理士さんが教えてくれるのでおすすめです。

インターネットで自分でやってみる。最近はどこに何を入力するかわかりやすくなっているため、案外簡単に終わります。

個人的には一度御自身でやられた方がどんな書類でどんな風に計算されるかがわかって勉強になるんじゃないかな、と思いますね。

ぶっちゃけどのくらい節税できる?

一番関心があるのはここだと思います。

実際にどれだけ税金が戻ってくるかですよね。

実際に計算してみます

単純にするために以下の前提で考えます。

  • 税率:所得税10%、住民税:10%※所得税率は所得金額で変わります
  • 対象医薬品購入額:50,000円

ではさっそく計算します。

50,000円ー12,000円=38,000円
38,000円×20%=7,600円

50,000円の購入金額によって、所得税・住民税合わせて7,600円の節税になりました。

税率によって金額が変わりますのでご注意ください。基本的には所得が多ければ多いほど税率が高いので、節税金額も多くなりますね。

7,600円を多いか少ないか、どう感じるかは人それぞれですかね。

個人的にはたまたま買ってた薬の領収書を使って7,600円節税できるならラッキーって思いますね。

注意点

医療費控除との併用は不可

セルフメディケーション税制は医療費控除の特例といった位置付けです。

ですので本家である医療費控除との併用はできません。

どちらの方が有利かは年収などによって違うため、計算してみないとなんとも言えません。

一定の取組を必ずすること

健康診断等は必ず受けるようにしてください。

今のところ確認されることはないようですが、万が一に備えて受けておいた方がいいと思いますよ。

割引や値引き後の金額で計算

よく「本日○○円引き!」などやってますが、セルフメディケーション税制では、値引き後の金額で計算します。

ご注意願います。

<余談>どうしてこの制度ができた?

余談ですので読み流しで結構です。

なぜこの制度ができたのかを個人的に考えたところ、「国の社会保険制度が正直厳しいんだろうな」と思っています。

具体的な数値など細かいところは今回は書きません。

セルフメディケーション税制の裏側では、「少しでも自分の健康状態は自分で管理してもらい、病院になるべく行ってほしくない」という思惑があるのでしょうね。

以上、余談でした。

まとめ

以上でスイッチOTC医薬品とセルフメディケーション税制の説明は終了いたします。

2017年1月1日以降、薬局やドラッグストアのレシートは捨てずにとっておいたほうが良いかもしれませんね。知らず知らずのうちに対象商品を買っているかもしれません。

少し注意するだけで少しでも節税になるかもしれないので、ぜひ賢くこのセルフメディケーション税制をご活用くださいませ。

ながながと書きましたが最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

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